はじめに
私は投資信託(インデックファンド)を通しての世界投資を始めてからもう7年くらい経ち利益もでています。私からいわせればかなり唐突な言い方ですがはっきり言って、
投資をやっていない人ってなんでやらないんだろう?
って思うんですよね・・・。
参照)世界に投資する方法
私も自分の周囲の人には投資の重要性を伝えるようにしています。そして伝えていると興味を持って初めてくれる人もいるのはいるのですが、やはりこのような人はもともと意識が高く金融リテラシーがもともと高い人…。
本当に本当に投資が必要な人に始めてもらおうと思ってもなかなか難しいのが実情です。
私が投資信託を用いて皆さんに投資を行っていただきたいと感じている心意を今回の勉強会で金融庁の方が明確に代弁してくださっていたのでその言葉を借りると、
投資は安いときに買って高い時に売れるのがいいが、いつが安いかなんてわからない。そういうのが分かるのはペテン師だけ。
したがって毎月毎月インデックスの投資信託を購入していくのがもっとも効率的な方法であるということ。
なぜなら毎月決まった額を購入していくことで値段が高いときには投資信託の口数を少なく、反対に値段が安いときにたくさん口数を買える(これをドルコスト平均法という)ので、つみたて投資ではファンドの買う時期に悩まなくてすむため放ったらかしでも投資を続けることができる。
そう。これなんです!
株式を個別で買うんではなくて投資信託という道具を用いて投資する理由は。
国が将来年金で今の若者を面倒見れないという雰囲気を醸し出しているのに、なかなか動かない国に対しても憤りを感じたりもしていました。
そんな中、とうとう大阪でも金融庁の方々を召喚しての投資の勉強会が行われました。その名も、
「つみたてNISA Meetup in 大阪」
です。
すぐに申し込み私の奥さんも一緒に連れて参加しました。
今回の勉強会では、金融庁で税制を担当している今井利友課長補佐が主にお話をしてくださりました。そして独立系のファイナンシャルプランナーとして活躍しておられる岩城みずほさんのお話を伺うことができました。
ここではここで学んだことを簡単に紹介します。
そもそもつみたてNISA Meetup(つみっぷ)って?
当初は東京だけで行われていたNISAに関する勉強会だったようですが、昨年からは名古屋で行われるようになり初めて大阪の北浜駅の近くにある大阪取引所で行われました。
来月、12月には北海道でもはじめて行われる予定とのことです。
募集についての詳細は次の通りでした。
「つみたてNISA Meetup in 大阪」について
主催 コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べin大阪×金融庁 (協力 大阪取引所)
1.開催日時
平成29年11月11日(土)17:00~18:30つみたてNISA Meetupのプログラム
■ 「つみたてNISA」の制度説明(30分)
金融庁の担当者が、平成30年1月1日からはじまる「つみたてNISA」制度(投資教育教材を含む)についてわかりやすく解説します。■ 意見交換(1時間)
参加者が意見交換するなかで「つみたてNISA」をきっかけに、資産形成についての理解を深めていきます。
大阪取引所が会場だったのですが、その入り口でこんな可愛いマスコット「とうし」くんに出迎えられ記念撮影もしてもらいました。
このゆるキャラ流行りそうなんだけどな・・・。
ちなみに今回の勉強会の定員は40名で受付開始後、すぐに定員は埋まってしまったようです。説明会のはじめの挙手でのアンケートでは、ほぼ全ての方が投資をすでに行っておられるとのこと。その中の大半の方々がつみたて投資を実践されているとのことでした。
つみたてNISAの制度説明
「つみたてNISA」の制度説明が最初の30分で行われました。主に金融庁の今井さんがお話ししてくださいました。
私が勉強になるなと感じたことをまとめていきます。
家計所得の日米比較
日本の家計は勤労から得られる所得がほとんど。
例えば100万円のうち株などでの資産運用は10万円程度しかないが、アメリカは401Kなど税制上の後押しのおかげで資産運用が進んでいるとのこと。
金融資産ゼロ世帯の割合
これは最近話題になっている日本における金融資産が全くない世代についての話です。
ちなみに金融資産とは株や投資信託、預貯金などの資産のことをいいます。
なんと日本の全世帯のうち約30%はこれらの金融資産が全くない世帯であること。
さらに収入が低い世帯に至っては金融資産の全くない世帯が約40%に及ぶそうです。
収入が低い世帯ほどお金に余裕がないため、資産形成をやっても無駄じゃないの?
と資産形成に踏み出せず諦めている人が多いのではないかとの話でした。
通常NISAの稼働率について
通常NISAの稼働率について。(来年から始まる、つみたてNISAではありません。)
NISA口座稼働率は60%しかないとのこと。これは裏を返せばせっかく通常NISAの口座を開いたのにも関わらず全くNISA口座で投資を行なっていない人は40%もいるということになります。
このように投資は必要だと思うが投資を行わない理由まとまった資金がないからどのような有価証券を購入したらよいかわからない。
- 取引を行う時間的ゆとりがない。
- これは少額投資を知らない。
- 積立投資を知らない
これらの原因が大半を占めているとのことです。
インデックス投資のように市場の動きにしがみつかずにある程度の距離を取りながら付き合っていける投資がある。ということを一般的にはまだまだ知られていないということです。
これでは宝の持ち腐れなので、通常NISAの反省点も含めつみたてNISAの制度を改めてたとのことです。
インデックス投信割合の日米比較
インデックス投資信託の割合はアメリカでは増えているが、日本ではイマイチ増えていないのが実情。
販売手数料の値段もまだまだ高くて3%以上を取っているファンドも半分以上を占めている。
金融庁の家計の安定的な資産形成に向けた取り組み
つみたてNISAについて金融庁がだしているつみたてNISA早わかりガイドブックが用いられました。
- つみたてNISAの創設
- 金融機関の顧客本位の業務運営の確率・定着
- 実践的な投資養育の推進
この3本柱で活動を家計の安定的な資産形成に向けた取り組みを行なっているということ。
つみたてNISAの特徴について
- つみたてNISAでは株は買えない(普通のNISAでは買えます)
- インデックスファンドを中心につみたてつみたてNISAのラインナップを行なっているとのこと。ちなみに日本におけるアクティブファンドの70%は赤字だったとのことです。
- キャピタルゲインや分配金などの利益が出ても約20%の税金が全くかからない。
- 年間40万円のつみたてを入れることができる(月にすると33000円程度)
- 非課税期間は20年(途中で売ったらダメ)
- 対象商品が絞られている。
- つみたてNISAは金融庁が対象商品を徹底的にチェックしているので投資家にとって不利な商品は少ない。例えば毎月分配型の投資信託が日本では1番売れている。しかしこの毎月分配型は手数料や税金が高いだけなので、つみたてNISAでは買えないことになっている。また投資する国や地域が偏っていない分散したファンドを選択しているとのこと。
- 毎月の積立額の変更は開いている口座の金融機関によるが頻回にはできないとのこと。
- つみたてNISAだけでなくiDeCoや特定口座を含めて資産運用を行えばよいのではないかということをおっしゃっていた。つまりつみたてNISA、特定口座、iDeCoの口座を開き分散投資を行いバランスをとる。
意見交換(質問コーナー)での質問
金融庁と私たち投資家である40名の参加者の意見交換会兼、質問コーナーの内容をまとめていきます。
つみたてNISAを無期限にするつもりはないのか?
つみたてNISAだけでリバランスもできるようなものにしたいと考えている。
つみたてNISAのラインナップには株式型はあるが債権のみの商品はないのはなぜ?
iDeCoは元本確定型の商品ばかりを買っている人が多い状況にあることを金融庁も把握している。ただ、つみたてNISAの目的を年金と考えた場合、元本保証型ではやはりローリスク・ローリターンであるため、大きくは資金が増えないということも考えて債権だけのものは含まれていない。
年間40万円というのは毎月の積立額にすると¥33,333-という中途半端な額になる。どうしてこの40万円を選んだのかということ。
もともとは通常NISAの120万円の半額である60万円で要請していたが、高すぎるという意見があって40万円に削られてしまった。今後はこの上限額についても見直しされる可能性はある。
つみたてNISAを広げる努力は必要ないのか?
来年から始まる「職場つみたてNISA」によってつみたてNISAを広げていきたいと考えている。
これは各職場を回ってつみたてNISAの啓蒙活動を行うというもの。
また、これはiDeCoを管轄している厚生労働省とタッグを組み、つみたてNISAをの情報を提供していく予定ともお話があった。
企業型DCにおいてもバランスファンドの中でも手数料の高い商品が進められている傾向がある。
全ての社員のリテラシーが上がるのは難しいかもしれないが、少ないながらもアベノミクスによって日本の株価が上がったことで投資で少しでも成功体験した人もいるはずなので、株価の低いときに比べると啓蒙活動はしやすいのではないか。
まとめ
私も税制効果の高いつみたてNISAを始めるために口座の開設手続きを行っているところで、とても参考になる勉強会でした。
私たち夫婦は予定があったので参加できなかったのですがその後、参加者を中心に懇親会もあったようです。私もいきたかったなぁ。
それにしても「投資ってギャンブルなんじゃないの?」って思い込んでいるような人が自らこのような勉強会に参加するようにならないと、なかなかこの素晴らしい制度は広がらないだろうな・・・。と思うところもあります。
私もこのように記事を通して少しでも多くの方に投資を行っていくことの大切さをお伝えできればと強く感じさせられました。
そのためには、私たち投資家にとって最悪な市場になっても絶対に投資をやめようなんて考えなくてもいいように、普段から自分自身もつみたて世界投資と適度な距離を保ちながら奥さんと投資について一緒に学びながら投資を続けていかなくてはならないなと考えるわけです。
金融庁の今井さん、そしてファイナンシャルプランナーの岩城さん貴重なお話いただきありがとうございました。
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