はじめに
普段患者さんを治療していると「リハビリ以外では特にトレーニングはなどはしなくてもいいんですか」っていう質問をよく受けます。
ハッキリいいますが自分である程度、動ける人に対する答えとしてはNoです。
もちろん理学療法士が触って提供しているような治療を患者さんが自分でやるのは正直難しいと思います。
それでも自分の体と向き合い自分でメンテナンスしてあげることってとても大切です。
リハビリ以外の時間で自主トレーニングをすることは非常に大切なのです。
私が治療するときに意識していること
- まず固くなっている筋肉やその他の柔らかい組織(軟部組織)の動きや関節の動きを出します。(メカニカルな問題解決)
- すると関節が動きやすくなりますので新たにできた動く範囲で力を使う練習をします。(ニューロマスキュラー:神経筋の促通)
- そしてそこから実際に目的とする動作にあわせて体を使う練習をしていきます。(モーターコントロール:運動制御)
- 最後に自宅で行ってもらいたい自主トレーニングを指導する。
ざっくりというとこのような流れで普段患者さんを治療しています。
なぜ自主トレーニングが必要か?
なぜ自主トレーニングが必要かというとそれは、
- リハビリで動きやすくなった体の状態を少しでも維持してもらうこと、
- そしてできればさらに体の状態を改善すること
が目的になります。
せっかく体の状態が整ったのに体の使い方や姿勢が普段通りだとリハビリの効果は半減してしまいます。
いや、あくまでも私の感覚ではありますが、リハビリの効果としては半減以上するんじゃないかとさえ感じております。
したがって理学療法士の方から特に自主トレーニングが処方されなかった場合は、
「自宅でどんな自主トレーニングをやればいいですか?」
と尋ねてみてください。
おそらく何らかのあなたに合った必要なトレーニングを指導してもらえるはずです。
そして指導されたトレーニングを三日坊主にしたりせずに続けていくことが大切になります。
続けるという視点に立てば自分にとって負荷量が多い運動は続けることができませんので、理学療法士との話し合いが非常に大切になってきます。
まとめ
「理学療法士による治療」と「自主トレーニング」は言わば自転車や車でいうタイヤの両輪のような関係です。
どちらか1つのタイヤが欠けても自転車や車としての機能は果たせません。
そうなんです。リハビリでいうと効率的な治療の効果は望めません。
もしもせっかく理学療法士に教えてもらった自主トレーニングを実行できていない方は是非とも実行してみてくださいね。
理学療法士による治療と自主トレーニングを続けることでリハビリの成果を期待できるのです。
もしもあなたが今、なかなか教えてもらった自主トレーニングを実行できていない…と感じるのであれば、それはその自主トレーニングがあなたに合っていない可能性が高いことが考えられます。決して自分が怠け者だから…などと自分を責めたりしないでくださいね。
自主トレーニングの負荷量や頻度などもう一度、みてもらっている理学療法士の方に相談してみることをオススメします。
自主トレーニングが実行できない、続けられないという悩みを正直に担当の理学療法士にお話しすれば、あなたに合った方法を教えてくれるはずです。
良い自主トレーニングを提供するのも理学療法士の重要な役割のひとつですから。
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