はじめに
「筋肉」とひとことでいっても種類があります。
また同じ種類の筋肉でも筋肉の繊維によって性質が異なります。
したがって人間の様に筋肉にもそれぞれ個性があるということです。
筋肉にそれぞれどの様な個性があるのかについてこれからお話していきたいと思います。
そもそも筋肉ってどんな働きがあるの?
筋肉は体を動かす運動器としての働きをイメージされる方が多いと思います。
しかし体を動かすだけでなく、
- 呼吸運動
- 胃や腸の消化運動
などにも働きます。
以外に知られていませんが、胃や腸も実は平滑筋と呼ばれる筋肉でできているんですよ。
筋肉には3つの種類があります!
その構造やはたらきの違いによって、
- 骨格筋(こっかくきん)
- 平滑筋(へいかつきん)
- 心筋(しんきん)
上記3つの種類に分けられます。
骨格筋(skeletal muscle)
一般的に私たちが筋肉というと骨格筋のことをいうことが多いです。
この骨格筋は横紋が見られるため横紋筋とも呼ばれ自分の意志で自由に動かすことができます。
そのため骨格筋は随意筋ともいいます。
この横紋は横紋筋の特徴なのですが筋線維内部で、
- アクチンフィラメント(細い)
- ミオシンフィラメント(太い)
が交互に並んでいるために横紋様に見えるのです!
この骨格筋はお腹や背中にある腹筋や背筋のほかにも腕や足の筋肉など全身に存在する筋肉になります。
平滑筋(smooth muscle)
自分の意志で自由に動かしたり止めたりすることのできない筋肉で内臓筋とも呼ばれます。
また平滑筋は骨格筋の随意筋に対して自由に動かせないため不随意筋と呼ばれます。
- 胃や腸などの蠕動運動を行う
- 血管を収縮させる
- 排泄物を体外へ押し出す
消化器や泌尿器の壁となっている筋肉などで胃や腸を動かしたり尿などを運ぶはたらきをします。
血管の壁も平滑筋からできています。
心筋 (Cardiac Muscle)
心筋は心臓だけにある筋肉になります。
心臓には、
- 右心房
- 右心室
- 左心房
- 左心室
と4つの部屋がありますが心筋によって各部屋に分けられています。
心筋は人がこの世に生まれ落ちてから死ぬまでの間、休むことなく働き続けてくれます。
また横紋筋の1つでありますが心臓は自分の意思で動かしたりできませんので不随意筋になります。
骨格筋の筋線維も3つの種類があるんですよ!
骨格筋の筋線維が3つの種類に分けられることについてお話していきます。
骨格筋は筋線維の比率によって、
- Ⅰ線維
- Ⅱa線維
- Ⅱb線維
の3つの型に分類されます。
短距離走者には速筋繊維、長距離走者には遅筋繊維が多いと言われています。
人間ではⅠ、Ⅱb線維の両方の筋線維が1つの筋に混在します。
また筋によりその比率が異なり腓腹筋ではⅡb線維が多いです。
ヒラメ筋ではⅠ線維が多いという特徴があります。
また、これらの筋線維組成は個人によっても異なり遺伝的要因が大きいです。
またトレーニングによって筋の型が変化するという報告もされています。
また遅筋の割合が多い人ほど持久力を必要とするスポーツに向いています。
そして速筋の割合が大人ほどスピードや筋力が必要なトレーニングに向いているといわれています。
タイプⅠ線維(赤筋、遅筋、緩徐筋)
タイプⅠ線維は赤筋や遅筋とも呼ばれます。
収縮速度は遅いが持久性に富み疲労しにくい筋線維になります。
姿勢の保持と張性に関与します。
疲労に対する抵抗力が強く約3分以上の筋収縮を繰り返すようなエクササイズをされる方(例えばマラソン選手など)はこのタイプⅠ線維が活用されます。
一定の力を長時間発揮できるのが特徴です。
代表的な筋肉に腹筋群や下腿三頭筋などの筋肉が挙げられます。
この筋肉の特性を活かしたトレーニングは主として有酸素運動になります。
タイプⅡb線維(白筋、速筋、敏速筋)
タイプⅡb線維は白筋や速筋と呼ばれます。
瞬発的で力強い動きに適しています。
したがってこの筋肉を筋肉の特性を活かしたトレーニングは主としてウェイトトレーニングです。
短距離走やウェイトリフティングをやる人は非常にこの筋線維が発達しています。
またこの筋肉はとても肥大しやすいとされています。
タイプⅡb線維は収縮速度が速く発生する張力は大きいが疲労しやすいという特徴があります。
タイプⅡa線維(速筋)
タイプⅡa線維はピンク筋や速筋、中間筋とも呼ばれます。
タイプⅠ線維とタイプⅡbの両方の性質を有し収縮速度も速く持久性に富んでいます。
タイプⅠとタイプⅡbの特徴を持っています。
約30秒~2分程度の運動に向いていると言われています。
まとめ
筋肉にも色々な種類があって筋肉によって働き方や性質に特性があると言うことについてお話してきました。
この記事を参考にしていただきみなさんの健康づくりの一助となれば幸いです。
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