はじめに
尾骨って尻尾がが退化した名残で残っている骨です。
英語で尾骨は coccyx (コキシックス)といいます。
尻もちをつくなどして尾骨が歪むと腰や肩などに痛みがでやすくなると日々の臨床から感じています。
尾骨の歪みを治す治療がなぜ必要かについて書いていきたいと思います。
尾骨ってどこ?
下の図は骨盤を後ろから見たものになります。
効率的に歩いたり痛みのない状況では尾骨の位置はまっすぐになっていますが、痛みなどの機能障害などがある患者さんでは歪んでいることが多いです。
したがって痛みのある患者さんを治療するときは仙尾関節の評価をします。
そして関節の軸を整えるように治療します。
尾骨の歪み方って?
尾骨の歪む方向にはいくつか種類があります。
- 屈曲
- 伸展
- 側屈
- 回旋
- 圧縮
- 剪断
そしてこれらは大概複数の要素が重なり合っています。
これらの偏位をまっすぐに治療します。
尾骨のポジションだけでなくエンドフィイールの確認をする必要がありますがこれはからだの専門家でなくてはなかなかできません。
なぜ患者にとって必要か?
- 硬膜のための治療:硬膜が尾骨の強い付着点だから
- 尾骨そのものの治療の必要性:尾骨以外を治療としたが尾骨は尾骨を治療しないと治らないことに気づいた
- 尾骨が偏位していると内臓の機能も低下する。
- 尾骨には多くの靭帯が付着している。
- 前縦靭帯と後縦靭帯は尾骨まで付いている。
- コアマッスルの中でも骨盤底筋群が重要である骨盤底筋群の治療が必要だから
- 骨盤底筋群以外にも大臀筋や外旋筋の中でも特に梨状筋も付着している。
尾骨は多くの筋膜が付着しているところであることに加え硬膜の付着点であることが重要です。
従ってゆがみをとり関節の軸を合わせることが大切なのです。
尾骨についての研究
シェリルワードローという人が尾骨を治療する前と治療後の
研究結果よりリアルタイムで骨盤底筋群の収縮を見た研究では、
1つのグループはいろんなエクササイズを通してどのように骨盤底筋群の収縮を調べた 1週間かけて。すると収縮の改善がみられた。
2つ目のグループでは、尾骨の治療をした10分後くらいに収縮が大きく改善していた。
屈曲位だと短縮していて伸展していると骨盤底筋群が伸びてしまっている。
まとめ
尾骨を治療した状態でホームプログラムを行うとより効果的であると言われています。
なかなか尾骨の調整は1人ではできるものではありませんが、どうしても痛みが取れない場合は尾骨を治療することで治る方もおられますので、尾骨についても知っていて損ではないと思います。
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