はじめに
今回は私たちが幸せに生きるための道標となってくれる本をご紹介したいと思います。
この『パワーかフォースか』から学べることは、
- 自分の基本的な意識(精神)レベルを知ることができる
- 日々どんなものの見方を持って生きるのかというヒントを得られる
- これから実行しようとしていることがプラスになるかマイナスになるか見分けやすくなる
簡単にいうと本書を読むことで人生をよりよくする知識を得ることができるのです。
著者であるデヴィッド・R・ホーキンズ医学博士はアメリカの精神科医ですがその他にも科学者や神秘家という肩書をお持ちです。ただただ凄い方ですね。
ちなみにマザーテレサも本書を絶賛したといわれています。
そもそも意識レベルとは?
意識レベルとは精神レベルとも言い換えることができます。
本書ではその意識レベルを1から1000の値で表し17段階のステージに分類しマップ化してています。
数値が大きくなるほど精神レベルは高まります。
かなり極端にいうとレベル1の人は周囲や社会に悪影響しか及ぼさず、意識レベル1000の人は良い影響しか及ぼさないということになります。
そしてこれは国籍問わず、すべての人類に当てはまるとされています。
ただ間違ってはいけないのは決して低い意識レベルの人だからといって高い意識レベルの人よりも人間として劣っているわけではないということです。
また自分や他人を裁くために意識レベルのマップを用いてはいけません。
その裁くという行為そのものが意識レベルを下げてしまうからです。
意識レベルというのは基本的には普段生活する中で少しずつ数値が上がっていくことが期待できるといわれている反面下がってしまうこともあるようです。
例え基本的に高い意識レベルに住みなれている人であっても日々の出来事、遭遇する事象によっては一時的に低くも高くもなり得ることもあります。
意識レベルを測定する方法
意識レベルを測定する方法としてはホーキンズ博士が発見した筋反射テスト(キネシオロジーテスト)を用いて意識レベルを調べます。
筋肉の強さ弱さからポジティブな状態かネガティブな状態かを調べるという方法です。
キネシオロジーテストを用いて例えばこの会社に就職すべきか、この男性と結婚すべきかなど思考や行動を決定する際の判断基準とすることもできるとのことです。
パワーorフォース?
簡単にいうとパワーがポジティブな意識レベル、フォースがネガティブな意識レベルです。
意識レベル200が分岐点となり200以上はポジティブ、200未満はネガティブと分類できます。
200以上のパワーとは勇気や意欲などポジティブな精神状態を指します。
200未満のフォースが恥、恐怖、欲望、怒りなどネガティブな精神状態です。
意識レベル200以上のメンタル状態を維持することが幸福にいきることができ周囲をも幸せに導ける精神状態です。
例えば自分の精神レベルが200以上あればいつどんなことをしても他人に良い影響を与えることができるのです。
もちろん何か特別なことをしていなくても良い影響を与えることができるのです。ただただ普通に生きているだけで自分も周囲も幸せにできるのです。
ちなみにパワー(ポジティブ)かフォース(ネガティブ)かを分ける決定的な違いは「人や物事をジャッジしない」ところにあります。
フォース:意識レベル200未満
意識レベル200までは破壊的なマイナスのスケールになります。
意識レベル200を超えられるか否かで人生が大きく変わってきます。
このレベルでは思考が停止し自分自身では身動きが取りにくい状況に陥りがちです。
もちろんこのレベルでは人生の充実度も低くなりがちです。
意識レベル200未満のスケールは次のとおり8つのステージに分類されます。
- 恥:20
- 罪悪感:30
- 無感動:50
- 悲しみ:75
- 恐怖:100
- 欲望:125
- 怒り:150
- プライド:175
自分が属するレベルによって同じ物事をみていても見え方が大きく変わります。
これから意識レベル200 未満つまりフォースにある精神状態をまとめていきます。
恥:20
恥は死に最も近い値で心体ともに無気力にあります。
自殺願望も生じやすく避けられたはずの事故死も起こりやすい。
存在することが精一杯の心理状況です。
頭も心もただ呆然として日々をなんとか生きながらえるような状況です。
幻聴や幻覚を感じたり自分をコントロールできなくなります。
このレベルの人はただゆっくりと時間をかけて休むことが重要です。
罪悪感:30
罪の感情に支配されているレベルです。
自分自身にも自分は良くない人間だとレッテルを張ってしまいます。
罪悪感が膨れ上がっているため人を受け入れることができません。
日々の生活もまともにおくれていない可能性があります。
人を操ったり罰したりするためにこの罪悪感が利用されることがあります。
例えば公開処刑なんかはこのレベルにある市民を満足されるために行われた考えられます。
また心身症や事故を招きやすいレベルになります。
無感動:50
貧困・絶望・希望を失った状態です。
物質面だけでなくあらゆることに困窮します。
ものを追うことをやめ、食事をとるエネルギーさえ残っていません。
ホームレスなど社会的に見放された人が属するレベルでもあります。
高齢者や身動きが取れない病にある人が属しやすいレベルになります。
本人が無気力なうえにどうしても生活が依存的になるため周囲からは存在自体が重荷と思われているかもしれません。
悲しみ:75
このレベルは悲しさ・損失・依存が人生の中心になっています。
人は誰でもいち度はこのレベルを経験します。
しかしこのレベルに固定されると絶えず続く後悔や落胆によってうつの症状に陥ることがあります。
ギャンブル依存・中毒症状もこのレベルになります。
仕事、友人、健康、チャンスを失いがちなのもこのレベルです。
恐怖:100
このレベルになるとある程度のエネルギーが出てきます。
危険に対して恐怖を抱くということは健全だということです。
世界の大半は恐怖に支配されていますが恐怖は人間のやむことのない行動の源になっています。
周囲の人に嫌われたくないという感情、老いや拒否されることへの恐怖などが行動の原動力となっているというとイメージしやすいでしょうか。
人間の恐怖心を使って国家やメディア、広告業などが私たちを操るために用いられています。
不安はおもに経済を巧みに操る手段として用いられています。
このレベルに囚われている人の特徴として自分より強そうな人をリーダーに捉えようとする現象がみられます。
欲望:125
満たされたいという思いが強くなり必死になんでも欲するようになります。
精神的な名声や権力もそうですが欲望は衣・食・住といった物欲を含め人間の活動の広い範囲を動機づけています。
例えば富・名声などただ単に自分の欲望を満たすことばかりを考えているのであれば意識レベル200以上のパワーの領域に存在することはできません。
欲望は絶えることを知らないので行動力を生み出します。
しかし執着も生まれてしまい需要と供給のバランスを崩してしまう要因にもなります。
もちろん周囲の幸福を追求するために用いる欲望であればこの限りではありません。
怒り:150
怒りは死に通じるかもしれませんが意識レベルとしては罪悪感とは大きく離れています。
ここまで色々経験しているからこその怒りとなります。
欲望がフラストレーションに感じそこから怒りに繋がります。
どうして幸せになれないんだ?ともがいている状態だといえます。
怒りは悪い方向に働くだけではありません。
社会的な不平不満はデモなどを通して社会構造に変化をもたらすことがあります。
よく使えば怒りがエネルギーに繋がりますがネガティブなことにも繋がるため注意が必要です。
プライド:175
このレベルになると積極的傾向になります。
アメリカの海兵隊の精神基盤がこのプライドのレベルだそうです。
やっと表面的ではあるものの自分自身をようやく認めることができるようになるのもこのレベルです。
今までの低い精神レベルで感じた苦痛は薄れ精神的には落ち着くかもしれません。
しかしプライドって悪くないように思いませんか?
ですがプライドの意識レベルは200以下なので世間に悪影響を及ぼす考え方になります。
なぜならプライドは優越感に浸ってしまうからです。
プライドは外部の評価にに依存するため受動的で周囲に振り回されてしまうからです。
社内の出世争いなどに必死になっている人もプライドのレベルにあるといえるかもしれません。
自分の性格の欠点なども否認してしまいますので成長できないんですよね。
プライドは単なるエゴが大きくなっただけともいえます。
つまるところプライドは今すぐ捨てたほうが良いでしょう。
プライドの状態にある人はいつまで経っても成長のスパイラルに乗れないからです。
パワー:意識レベル200以上の状態
人生とはものすごく楽しいものであり素晴らしいものだと思えるのが意識レベル200以上のレベルです。
意識レベルが200以上のパワーのレベルにいる人は成長のスパイラルにのることができます。
200未満のフォースはネガティブなステージでしたが、200以上のパワーの精神レベルではポジティブなエネルギーに変わります。
パワーのレベルは次のように9つに分類されます。
- 勇気:200
- 中立:250
- 意欲:310
- 受容:350
- 理性:400
- 愛:500
- 喜び:540
- 平和:600
- 悟り:700-1000
パワーのステージでは自分の内面に自信を持っている状態にあるため富や名声、社会的ステータスに振り回されることがなくなります。
自分に自信があるので他人をコントロールする必要もありません。
意識レベル200からはエスカレーターのように人生がうまくいく上昇トレンドを駆け上がっていけるのです。
これからパワーに属する200以上のマップを簡単にまとめていきます。
勇気:200
変化を好み人生を刺激的なものとみなすようになります。
勇気のレベルにある人は常に成長しようとしています。
再出発をするような希望に満ちた感情になります。
見るもの全てが希望に満ちていて行動力もついてきます。
仕事、生活環境、人間関係などこれまでうまくいかなかったことをポジティブに捉えることができるため自分自身を肯定的に捉えることができるようになるのです。
自分も世間も生産的な生き方が始まり自分が得るものと同じくらい周囲にも返すことができるようになります。
中立:250
中立までのレベルでは物事を二極化しようとする傾向にあります。
しかしこの中立レベルになると物事を白黒つけようとしなくなります。
このレベルに達すると柔軟性を持つようにため批判的な態度にはならない。つまり物事の真実を見出すことができるようになるのです。
つまり物事の現実的な評価ができるようになるのです。
名声など外部の要素に振り回されることはなくなり物事を良い悪いで捉えなくなるのが中立レベルです。
うちなる自信を持ち始め周囲の評価は必要なくなり自然体で生きることができるようになるのです。そして物事の結果に対してもあまりこだわりを持たなくもなります。
感情の乱れがなくなり他人を批判したりコントロールしようとしなくなります。
面白いことに世間もこのレベルにある人をコントロールできなくなります。
自信の根拠がステータスなどの外面ではなく内面から生じてくるため中立は内なる自信の始まりであるといえます。したがって例え全財産を失っても落ち込まなくなります。
自信がみなぎっているいるため常に幸福な気持ちでいれるようになるのです。
対立や競争、罪悪感に興味がないので自分も周囲も安心でき良い気分になれます。
中立の人は他人の自由も自分の自由もとても大切にするようになります。
意欲:310
人生に対する態度がどんなときも常に前向きです。
非常にポジティブなレベルでありこのレベルからは意識レベルの成長が急速に高まります。
なぜなら勇気からの意欲とは異なり周囲からも求められ助けられるためです。
閉鎖的な傾向はなく誰に対しても好意を示します。
自尊心も高くなるため誰に対しても尊敬の念を持って接することができるようになりますので社会的成功も得られやすい。
人生の学びに対する大きな障害はほとんどなくなります。
そしてさらに素晴らしい閃きやインスピレーションが生じます。
そして人生に対して常に前向きで閉鎖的な傾向はなくなります。
すでにプライドを手放しているので誰に対しても好意的に接し他者から学ぼうとする謙虚さを持っています。
自分の欠点も把握しており自分の弱みを人に見せれるようになるのもこのレベルの特徴です。
受容:350
いちいち判断せずあるがままに物事を受け入れることができるようになります。
世界は全て自分の主観であると認識できるレベルです。
そして真の意味で自分自身に責任を持つようになります。人生は全て自分が創造していることを理解しており自分自身が人生のクリエーターであるという気づきを得ています。
生命のエネルギーと調和して生きられる能力を取得しています。
自分を幸福にする能力は自分のうちにあるということです。
また愛とは人から与えられたり奪ったりする必要はなく全て自分の内から溢れてくるということを自然と理解できるようになるのです。
受容レベルになると世界は自分の主観であると認識します。
つまり自分の人生全てをあるがまま受け入れることができるようになります。
また自分で判断せず物事を二極化しなくなります。
このレベルでは物事を歪みも誤解もなく客観的に捉えることができるようになるのです。
正しいか間違っているかどうかは興味も持ちません。物事を2つに分けないため敵・味方という概念がそもそもありません。
理性:400
世の中の複雑なデータを適切に扱うことができるようになります。
そして迅速に正しい判断をすることができるようになります。
自分の膨大な経験とひらめきを外面化したり読解力が増します。
知性や教育が最大の財産としてなります。
ノーベール賞受賞者や最高裁判官がこのレベルです。
アインシュタインやフロイト、偉大な思想家がこのレベルに属していると紹介されています。
しかし理性には限界があり理性だけでは本質を見抜くことができないことは留意しておく必要があります。
愛:500
意識レベルが500の人は行動の動機が恐れではなくなり愛になります。
一般的にいわれる愛とはたとえば所有欲やコントロール、エロスなど激しい感情のことを指します。
この一般的な愛というのは一変して憎しみに変わることはよくあることですよね。
それに対して本書で指している愛とは無条件かつ永久的なもののことをいいます。
絶えることのない愛ですから決して憎しみに変わったりすることはありません。
スピリチュアルな愛はコントロールの要素が全くありません。
一般的な愛は自由を奪おうとするのに対しスピリチュアルな愛は相手に自由や自立を与えます。
ですからこのスピリチュアルな愛は自分だけでなく相手も幸福にすることができるのです。
愛は分断のエネルギーではなくいつも何かをつなぐ結合のエネルギーを発しているのです。
理性を使わずとも問題の全体像を瞬時に捉えることができます。
愛は立場に囚われず決してネガティブを攻撃するのではなくリセットすることで解決することができます。
ちなみに意識レベル500を超えると基本的に全てのことを自分の力で解決できるようになります。
喜び:540
愛が無条件になるにつれて喜んでいる状態が常態化するようになります。
一瞬一瞬の出会いやすべての出来事が完璧なタイミングで起きていることを理解しています。
例えば職場の苦手な人を見ても神を感じれることができるようになるのです。
愛がますます無条件となることにより心の底から喜びが湧き出ることを感じることができるようになります。
そして他人に対して行動できるようになり人に対して寛容に愛をもって接することができるようになります。
そして多くのものを同時に愛することができる能力がどんどん拡大していきます。
良いことや悪いことなんて存在しなくなりますのでシンクロニシティーを引き起こすことができるのです。
ヒーラーなど癒しに関する職業についている人も多いです。
自分だけの力ではないもっと大きなエネルギーを感じることができるようになります。
これは個人レベルのパワーではなくエネルギーフィールドのパワーを感じることができるようになるからです。
臨死体験をされる方もこの540以上のレベルにいるそうです。
平和:600
このレベルでは超越・自己現実・神意識と呼ばれる状態に関係しています。
平和レベルでは主観と客観の区別が無くなります。至福の状態が連続して起こるため自らを世界から切り離し通常の生活をやめてしまう人も決して少なくありません。
各分野において偉大な才能を発揮し社会貢献をする方々多いレベルです。
不思議な体験も徐々に確信に変わりすんなりとそれを受け入れられます。
平和レベルの人は時間や空間がスローに感じられじっと固定しているものはなく物質・非物質・存在している理由・身に起こる全ての事柄が心地よい感覚に感じられます。
そして全ての真髄が見出せるようになります。
時間や空間がスローに感じられ身に起こる全ての感覚が心地よくなります。
この経験は言葉ではうまく伝えられず経験してみないと分からない感覚です。
悟り:700-1000
二元性が全く存在せず完全なるワンネスのみの世界です。
歴史上の偉大な人物のレベルで強力な霊感となります。
ブッダやイエスキリストはこの悟りの境地だそうです。
自分とはイコール全ての人類という感覚をすでに超え自分とはイコール宇宙の全てとなるように自己意識と神意識が一体化します。
自分という個性は存在せず自己という心を超え大いなる自己を見つけることができます。
心地の良い静寂の中で私が全てに存在しているという感覚になります。
肉体はただコミュニケーションをするために借りている単なる道具に過ぎないと理解しています。
世の中の起こる出来事に善悪はない。
大いなる自己と繋がることで2元性が全く存在せず私というエゴは存在しない。自分の存在にも関心を抱かない完全なるワンネスのレベルです。
さらにいうと喜びなどの感覚も感じなくなるのです。
この意識を超えることによって悟りを得たということになります。
まとめ
ここまで意識レベルのステージについてまとめました。
私自身どこの意識レベルに属するのかを調べていません。
もちろん自分の属する意識レベルがどのレベルかを知りたいと思う気持ちはあります。
しかし自分の属性を知ったところでより高い意識レベルを持てるように日々精進していくだけなので自分がどのレベルに属するかを敢えて知る必要もないかなと思い始めています。
自分自身が普段定住している意識レベルが例え30でも150でも500でもなんでもいいのです。
これから先の人生ではただ物事を捉える自分の視点はポジティブな意識レベルを目指すだけですから。
本書を通して意識レベルを学んだからには常に200以上であるパワーの領域に属していたいものです。
それは200以上のパワーの領域に自分の精神レベルがあれば生きているだけで社会にも貢献できるからです。
誰かを批判したり否定的な考えを持つと自分自身の生命エネルギーレベルが下がるうえに社会に貢献できなくなり人生の充実度も下がることは絶対的に忘れたくないですね。
せっかくのこの世に生まれ落ちたのですから少しでもパワー領域の精神状態を保って生きていきたいものです。
嫌なことがあっても誰かに拒絶されても最終的にはポジティブな反応ができるようにる。
「本書に書かれていることを皆で実践すれば争いや戦争のない世界を創りげることができるんじゃないか」そんなふうに思わせてくれる本です。
キネシオロジーと意識の体系化による人間の意識進化の相対性を見事に描いており一読の価値はあります。
私自身これからもこの本を何度も読み返し自分のものにしたいと思っています。
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