横紋筋融解症のリハビリや初期症状の特徴

はじめに

横紋筋融解症という病気の名前を聞かれたことはありますでしょうか。

臨床でいると時々ですがこの疾患名の患者さんに出会います。

この病気の症状や動作に対する影響。そしてリハビリなどの治療方法についてお話させていただきます。

横紋筋融解症ってどんな病気なの?

原因

  • 薬剤の副作用(特に高脂肪血しょうの薬)
  • 外傷
  • 長期間の臥床により筋肉が圧迫される流ことによる挫滅
  • 感染
  • 全身痙攣
  • 低カリウム血症

などにより骨格筋細胞が融解または壊死をきたした状態をいいます。

合併症

骨格筋細胞の内容が血液中に流入し、ミオグロビンを原因とした急性腎不全を併発することがあります。

血液中に流れ出たミオグロビンは粒子が大きいために腎尿細管を目詰まりさせ急性腎不全を合併するのです。

症状(初期症状)

  • 筋力低下

横紋筋が壊死することで筋肉が炎症を起こして痛みなどの症状に加え、筋力低下を引き起こします。

  • しびれ
  • 筋肉の痛み
  • 硬直(こうちょく)
  • 赤褐色尿
  • むくみ

上記の中に赤褐色の尿とありますが、なぜ赤褐色尿がでるのか不思議に思いませんか?

この理由として筋肉の中にあるミオグロビンという物質が赤色をしているからです。このミオグロビンが尿中に排出されるためにこのような赤褐色尿になるのです。

横紋筋融解症の合併症である腎不全の原因となるため注意が必要です。腎不全になると腫脹(しゅちょう)いわゆる手足などのむくみが出やすくなります。

このように、いくつも症状はありますが当然、人によって症状は異なる上に赤褐色尿以外は風邪の症状と似ていることもあって初期症状では見過ごされることもあるので注意が必要です。

血液・尿検査

 

ミオグロビン(Mb)

先ほどもご紹介したように、ミオグロビンというのは筋肉にある物質で筋肉が壊死することで血液や尿中に出ます。

これが血液中と尿中で高値になったときに症状と合わせて医師の判断により診断されます。

基準値:70ng/mL以下

クレアチンキナーゼ(CPK)

クレアチニンキナーゼは横紋筋の中にある酵素です。

  • 基準値
  • 男性:62〜287
  • 女性:45〜163
カリウム(K)

筋肉内に多く存在するカリウムが血中に流出することで高カリウム血症を生じさせます。

この高カリウム血症は致死性不整脈を引き起こす危険性があり突然死に繋がることもあるため注意が必要です。

  • 基準値:5mEq/l
Cre

クレアチニンは腎臓の影響のみを受けるのが特徴です。

  • 基準値
  • 男性:0.6〜1.0mg/dl
  • 女性:0.5〜0.8mg/dl

 

BUN(血中尿素窒素)

BUNはblood urea nitrogenの略で血中尿素窒素のことです。血液中の尿素に含まれる窒素の量を測定したものです。

BUNは腎臓の影響を受ける上に腎臓以外の影響を受けるのも特徴です。

  • 基準値:8〜20mg/dl

ちなみにBUN/Cre値(バンクレ値)といって腎臓以外の値も推定することができます。

BUN/Cre値の正常値は10で20以上は高値です。

 

治療

内科的治療

  • 水分補給
  • 点滴

内科的治療としては上記が主になります。とにかく体の水分補給を最優先させます。

リハビリ

筋力の低下や麻痺症状が認めることがあるため日常生活動作にも支障をきたし普段の生活にも介助が必要になる患者さんも多くおられます。

また筋肉の壊死による筋力の低下がありリハビリ後に先ほどご紹介したクレアチニンキナーゼの値が上昇することがあります。

これは筋細胞が回復しようとしている段階で筋肉に負荷が加わることで筋肉内のエネルギーが不足するためと考えられています。

そのためその患者さんの病気の程度に合わせた負荷量をかなり考慮しながらリハビリを行っていくことになります。

まとめ

この横紋筋融解症は初期の段階では風邪の症状と重なることもあって早期に発見することが難しいです。ただできるだけ早く発見してあげたほうが、当然のことながら治療も早くできます。それに伴い回復も早くなることが期待できます。

体の筋肉痛や風邪のような症状が続くようなときは受診されるなど早めに行動されることをオススメします。

 

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