はじめに
病院やデイケアなどでリハビリを受けている方、これから受けようとされている方にこれだけはお願いしたいということがあります。それは、
- リハビリ前後の体の変化に敏感になっていただきたい
ということです。
このことについてお話していきます。
そもそもリハビリ前後の体の変化に気づいていない患者さんが多いという事実
リハビリをしてリハビリ前と後で全く変化がないということはあり得ません。
なぜならリハビリの流れとしては、
- 筋肉などの組織や関節など体の動きにくいところを動かす
- 動くようになった関節の範囲を動かす
- 実際の動作により近い立位姿勢などで動作練習をする
というのがあくまでも基本となります。
もちろん患者者さんの病状などによってもことなります。
しっかりとこの手順を踏んでリハビリが行われた場合、治療前後で動作に変化がないことがまずありえないのです。
たまに治療者側のセラピストが治療後に患者さんの変化を出すことができない…。と勝手にひとりで落ち込んでいたりするのをみますが、実際に患者さんの体の動きに変化は出ていることが多いです。このようにセラピスト側が気付いていないだけだったりすることもあります。
まぁここでは治療者側の話は置いておいて、患者さん自身も是非、リハビリ前後の変化を感じて欲しいのです。
患者さんに治療の効果に気付いていただくことで治療の満足に繋がります。そしてリハビリに取り組んで行くことに対するモチベーションにもつながるからです。
患者さんに治療前後の体の変化に気づきを与えることができていないのは、セラピスト側の責任でもあります。
治療前後の評価を行わずして治療を終了してしまうセラピストも少数ながらいることはいます。
治療後の効果について患者さんに変化を尋ねることは当然です。しかし正直、勇気のいることではあります。
たとえば治療後に体に変化を感じますか。と尋ねた時に、
- 治療前と変わりません。
- 痛む場所は同じです。
などと患者さんからフィードバックがあったら落ち込むことはあっても喜べません。
ただそのようなマイナスのフィードバックを恐れて治療前後の変化をセラピストが確認しない・真摯に受け止めないということがあっては、治療の質が低下してしまいます。
患者さんのリハビリに対するモチベーションが低下してしまい悪循環を招きます。
リハビリは患者さんとセラピスト双方が動作能力の改善というゴールに向かって取り組む共同作業です。
ですので、患者さん(そのご家族)とセラピストの双方が日常生活において困っている動作を認識して問題解決にむけて取り組むためには、
- 治療前後の変化
に患者さんも敏感になることが大切なのです。
まとめ
リハビリ前後の体の変化に気付いてセラピストに伝えていただけると、
- リハビリに対するモチベーションも高まり、セラピストとともに前向きに取り組むことができるようになる。
- 結果的に普段の生活に対しても前向きになる。
すでにリハビリを受けている方やリハビリを受けようとされている方は是非、リハビリ前後の体の変化をしっかりと感じるようにしてください。
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